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足場・とび工の仕事内容

足場・とび工

住宅、ビル、橋梁、高速道路、ダムなどの工事に伴う足場など仮設構造物の建て方、解体や重量物運搬などを行うのが、足場工、とび工です。

危険と隣り合わせの花形

工事現場は「とびに始まり、とびに終わる」と言われ、江戸時代にはとび職人が火消し、つまり火災の際の消火活動を行い、“粋でいなせな花形の職人”でした。今でも地域のお祭りなどでとび職人がはしご乗りを披露するのはその名残りです。

現代では、足場を組む足場とびの他、ビルの基礎となる鉄骨を組み立てる鉄骨とび、高速道路や橋を架ける橋梁とび、重量物の搬入や設置を行う重量とびなど、職域が細分化、専門化されています。 そんな中でも足場とびは「とびの基本」と言われています。足場の用途は大まかに「外部工事用」「内部工事用」「架構工事用」「補修工事用」の4つに分けることができ、用途に適した足場をつくります。とび工は、現場に応じて設置場所の状態や作業性、足場解体時の効率などを的確に判断して足場を組み立てなければなりません。

また、足場の組み立ては高所での作業となることが多く、「安全でなおかつ作業しやすいこと」が求められます。危険な場所で重要な仕事を行うからこそ“花形”と言われたのです。

さまざまな種類の足場

足場にもいろいろな種類があります。その主なものを紹介します。

枠組足場

鋼材の建枠にジャッキベース、鋼製布板などの基本部材を組合わせ、積み上げて建てる足場です。低中層建築物まで幅広く使用されています。

単管足場

直径48.6mmの単管と呼ばれる鉄パイプを、クランプ(金具)で組み合わせて建てる足場のことです。主に、小規模な作業現場や狭いビル間での足場に用いられています。

ブラケット一側足場

建地にブラケットを取り付け、その上に足場板を敷き詰めた、支柱を一列に並べた足場です。主に狭小地で使用され、また低~中層の建築物にも重宝されています。 組み替えや盛り替えが簡単で、複雑な形状の建物にも対応できます。

くさび緊結式足場

足場部材を結合する部分にクサビ方式を採用した足場。部材がユニット化されていて、ハンマー1本で組み立て、解体が簡単にできるのが特長です。

張出し足場

建物に張出し材を取りつけて、その上に組んでいく足場です。隣の建物との境が狭かったり、建物と道路の間が狭いなど、地上に足場を組めない場合に用いられています。張り出し材は、建物の骨格へアンカーボルトなどの部材で取り付けます。

吊り足場

鉄パイプやチェーンなどで上部から足場板を吊り下げた足場のことです。橋梁工事や、プラント、造船、大空間建築のメンテナンスなど、高所作業に多く用いられています。

吊り棚足場

足場用単管または角形鋼管を井桁に組んだものを吊り下げ、その上に足場板を架け渡した足場です。吊りチェーン、吊り桁、足場板、安全ネットなどで構成されています。橋桁の塗装、点検、補修工事の足場として使われています。

丸太足場

スギ、ヒノキなどの細い間伐材を鉄線で締め上げて固定した足場で、昔ながらの仮設方法です。材料が少なくて済むので、住宅、低層ビルなどの塗装、解体工事を中心に使われ続けています。 とは言え、やはり素材が木材なので、安全のために強度をしっかり確保することに注意しなければいけません。

また、建設業の死亡災害の約4割を占める墜落・転落事故を防止するため、手すり先行工法を厚生労働省が推奨しています。足場の床板を取り付ける前に、一段上の手すり部分を先行して取り付け、足場の床を取り外す際は、床板を取り外してから手すりを外します。

足場・とび工に関わる資格

足場・とび工に関連する資格には「足場の資格」と「とびの資格」があります。
足場の資格は「足場の組立等の業務特別教育」「足場の組立て等作業主任者」「足場の組立て等作業主任者能力向上教育」です。事故を防ぎ、安全に工事を行うための職人となる教育を意味しています。
足場の組立て、解体又は変更の作業に係る業務(地上又は堅固な床上における補助作業の業務を除く)には、足場の組立等の業務特別教育を受けなければ従事できません。足場の組立て等作業主任者は国家資格で、つり足場、張出し足場または高さが5m以上の構造の足場の組立て、解体または変更の作業を行う場合において、労働災害の防止などを行う者のことです。技能講習を修了した者の中から事業者により選任されます。足場の組立て等作業主任者能力向上教育は、足場の組立て等作業主任者技能講習を修了して5年以上経過すると受講できます。
一方、とびの資格には「とび技能士」があり、1級から3級まであります。とび工としての技能を証明できる国家資格であり、とび作業の段取り、仮設の建設物の組立てや解体、掘削、土止めや地業など、とびに関する能力を認定するものです。