土木・建築・建設業の正社員・アルバイト求人情報が探せる求人・転職サイト「パワピタ」

パワピタ

閉じる

塗装工の仕事内容

塗装工

材料や壁面に塗装仕上げをするのが塗装工です。専用の塗材を工作物に塗り付けたり吹き付けたりします。

単に色を塗るだけではない

塗装工と言えば、もともとはペンキ職人のことを指しましたが、現在の塗装工は単に色を塗るだけではなく、抗菌、脱臭、防水、防錆などの観点での高い技術を駆使した塗装を行うようになっています。もちろん、建物の形状や材質に適した塗り方をするための技術も必要で、オーダーに合うような塗料の種類や色を決められるセンスも問われます。つまり、対象物を美しく仕上げ、長持ちさせるのが塗装工の仕事です。
塗装の対象は金属、木材、樹脂など、さまざまなものがあります。その塗装対象は重量物であることが多く、それを運ぶためにかなりの重労働にもなります。作業現場は空調のないことも普通で、高所での作業や、有害な有機溶剤などを用いることもあり、ハードな職業だと言えます。
その反面、仕事の成果が「見た目」として分かりやすく、評価されやすいのも塗装工です。

塗装工の種類

塗装工の行う塗装には建築塗装、木工塗装、金属焼付塗装、板金塗装などがあります。

建築塗装

塗装工の中でも一番多く、またイメージしやすい仕事です。
一般住宅から高層ビルまでのあらゆる建物の外壁、内壁、屋根、床などを美しく塗装します。塗装を施すことで建物が傷むのを防ぎ、建物の最終的な仕上げも行います。リフォーム物件の場合は、塗装前に古い塗料や傷を落とす作業も行います。
建築塗装の中でも多いのが外壁の塗装です。主に刷毛、ローラーを使って下塗り、中塗り、上塗りの順番で塗装をしていき、必要に応じて吹き付けなどで模様を付けます。
刷毛は塗装道具の中でも最も歴史が長く、塗装対象の場所や形状を限定されずに使うことができますが、作業に時間がかかり、仕上がり具合も塗装工の腕に左右されがちです。また、刷毛の素材には馬の尾、馬のたてがみ、馬の足毛、豚の毛、羊の毛、山羊の毛などがあり、用途に合わせて使い分けます。
ローラーは、硬い紙や合成樹脂の円筒に、羊などの動物の毛、または合成繊維を巻きつけた塗装道具です。筒の太さや毛足の長さの違う、さまざまな種類があります。ローラーによる塗装は塗料が飛び散りにくく、刷毛塗りよりも比較的簡単に塗装でき、時間短縮になるのがメリットです。
吹き付け塗装に使う道具がスプレーです。主に乾燥が速い塗料を塗装する時に使われますが、ムラになりやすく、周囲に飛び散りやすいのもこのスプレーです。

木工塗装

いわゆる木材への塗装のことで、これによって木材の腐食や劣化を防ぐ効果があります。また、木製の家具などを塗装することで、木の素材そのものの強さや美しさを引き出すことができます。そのため、木の性質や家具の歴史を知らないとできないと言われています。文化財の修復に関わる木工塗装工もいます。

金属焼付塗装

鉄、アルミ、真ちゅうなどの金属への塗装法の1つです。粉体塗料や溶剤塗料を塗装後、熱をかけて焼付硬化させる方法です。焼き付けるため塗膜が硬く、密着も良く、装飾のためだけではなく、硬度、防錆性、耐摩耗性、耐候性などを高めて機能性を向上させます。対象は、照明器具や機械部品などの金属製品です。メガネやアクセサリーなどの高級小物装飾品などの金属塗装にも使われます。

板金塗装

自動車やバイクの傷やへこみの修理作業で、傷んだ外装パーツを、板金作業と塗装作業で修理します。板金ハンマーと当て板を使用するハンマリング、つまり叩いてへこみを直すのが代表的な作業です。スタッドと呼ばれるピンを溶接材とするスタッド溶接機を使ったり、はんだ付けを行って、パテと呼ばれる粘土のような物で形状を整えて微調整をすることもあります。さらに、本来のボディカラーに応じて塗料を調合し、修復の痕跡が目立たないように塗り直します。
自動車整備会社で自動車整備工が行うことが多いです。

電着塗装

複雑な形状の金属に均一な厚さで塗装できる方法。水溶性ないし水分散性の塗料を入れた浴槽に塗装対象を浸し、塗装対象と塗料の浴槽を両電極として直流電流を通じ、塗装対象電極に皮膜を生じさせます。自動車の車体や部品の下塗り、電気機器部品などの塗装に利用されています。

塗装技術や知識、実績を証明

塗装工として働くのに資格は必要ありませんが、技能を認定する国家資格の塗装技能士は、塗装工として信頼されるためには必須の資格だと言われています。
検定試験は「木工塗装作業」「建築塗装作業」「金属塗装作業」「噴霧塗装作業」「鋼橋塗装作業」に分かれ、1級、2級があります。